2014年12月21日日曜日

CUBASE Pro 8 トラブル対策

Troubleshooting problems with CUBASE Pro 8
CUBASE Pro 8自体は主立ったトラブル無く動作します。
バージョンアップで機能が増えたわけですが、ミキシングエンジニアが知っていればいい機能もあれば作曲に便利な機能もあって使い方を覚えるだけで一苦労です。
操作方法について分かりにくかったところをまとめてみました。

環境

・Windows8.1
・CUBASE Pro 8


VSTプラグインを前面に表示させたくない

ファイル - 環境設定
を開いて
VST - プラグイン

プラグインエディターを常に前面で表示する
のチェックを外します。
常に前面で表示されるVSTプラグインを右クリックし、常に前面に表示をオフにします。
先に環境設定を変更しないと、どのプラグインも「常に前面に表示」をオフにしても開くたびに前面で表示されてしまいます。


コードトラックを追加かしたら変な音が混ざるようになった

CUBASE7からですが、コードトラックを追加してMIDIトラックやインストゥルメントトラックを選択中にプロジェクトを再生すると、コードトラックのコードが再生されます。
この音を出したくない場合はコードトラックのミュートボタンをオンにしてミュートします。


コードパッドの移調

トラブルではありませんがコードパッドの移調方法が分かりにくいのでまとめました。
コードパッドは
プロジェクト - コードパッド
をクリックするとプロジェクトウィンドウに表示されます。
デフォルトのキーはCです。移調するにはコードパッド左側のドロップダウンメニューの
すべてのパッドを移調
をクリックします。
移調単位を指定します。たとえばCからDに移調したければ+2にしてOKをクリックします。
コードパッドはクリックして音をダウ以外に、コードトラックやインストゥルメントトラック、MIDIトラックにドラッグ&ドロップすることもできます。


サンプルエディターやMediaBayのサンプルの最初の数秒が再生されない

CUBASE7からある現象ですが、ASIO Guradが有効になっているとオーディオファイルの最初の数秒分がたまに再生されません。
うちだけの現象でしょうか?
デバイス - デバイス設定
を開いて
VSTオーディオシステムのASIO-Guardを有効化をオフにすると再生に失敗することはなくなります。
ただしASIO Guardの恩恵を受けられません。


グループチャンネルとFXチャンネルとVCAフェーダーの違い

グループチャンネルとFXチャンネルは複数のチャンネルの音を一つのチャンネルにまとめて音量調整したりエフェクトをかけたり出来る機能です。
二つの違いは「プラグインレイテンシーの補正の解除」をオンにしたとき、レイテンシーの大きいエフェクトがオフになるかならないの点です。
グループチャンネルとFXチャンネルの違いと使い分け

新しく追加されたVCAフェーダーはMixConsoleの一つのフェーダーを複数トラックのフェーダーにリンクさせる機能です。
音を一つのチャンネルにまとめないので、ルーティングやセンドの設定が違うチャンネルの音量などを一つのフェーダーで操作できます。
VCAフェーダーに書き込んだオートメーションはリンク先のオートメーションにも書き込まれます。

VCAフェーダーの作り方はMixConsoleでCtrlキーを押しながらフェーダーをリンクしたいチャンネルを複数選択し、リンクボタンをクリックして「VCAフェーダーを使用」を有効にします。


バージンテリトリーの使い方

CUBASE Pro 8の新機能の売りの一つにオートメーションのバージンテリトリーがあります。
バージンテリトリーを使うとオートメーションを書き込んだ部分から次の書き込んだ部分までオートメーションの値が変わりません。
使い方によっては便利な機能ですが、初期設定では無効にされてます。
有効にするにはメニューの
プロジェクト - オートメーションパネル
を開いて、左下のオートメーションの設定をクリック
バージンテリトリーを使用」をオンにすると使えます。


タイトルバーの挙動

タイトルバーをダブルクリックすると背景が透過してデスクトップが見えるようになります。

デスクトップを表示するには
ウィンドウ - すべて最小化

すべてのウィンドウを表示するには
ウィンドウ - すべて元に戻す


こっそり消えたGroove Agent ONE

CUBASE Pro 8はGroove Agent ONEが付属しません。
機能が強化されたGroove Agent SEを使えば済むのですが、旧バージョンで作ったGroove Agent ONEを使うプロジェクトをCUBASE Pro 8で開くと問題が起きます。
バージョンアップユーザーは こちら の方法でGroove Agent ONEを使えるように出来ます。


こっそり増えたプリセット

MIDIインサート用エフェクトのArpache SXはプリセットにGuitar SequencesとPiano Sequencesが追加されたようです。
フォーラムの投稿を読んで初めて知りました。新機能を解説したPDFにも載ってません。
コードトラックと合せて使うとすごく便利そうなのでこう言う情報は開示して欲しいですね。


情報源

Cubase 8: Version History and Issues and Solutions
https://www.steinberg.net/nc/en/support/knowledgebase_new/show_details/kb_show/cubase-8-version-history-and-issues-and-solutions.html

フォーラム
http://www.steinberg.net/forums/viewforum.php?f=226

PDFマニュアルなど



関連ブログ

CUBASE Pro 8を使ってみました
CUBASE7.5をインストール
CUBASE7のインストールとトラブル
[CUBASE] グループチャンネルとFXチャンネルの違いと使い分け
[CUBASE][StudioOne] 音の遅れ(レイテンシー)の原因を探る
[CUBASE] 「突然音が出なくなった」を解決する
wavファイルの書き出しは要注意 [CUBASE][StudioOne]
[CUBASE] グループチャンネルとFXチャンネルの違いと使い分け
[CUBASE] マキシマイザーで音が小さくなる
[CUBASE] スペクトルモニターの精度

以上、参考になれば幸いです。

2014年12月20日土曜日

VOCALOD4 Editor for CUBASE (V4版ボカキュー)を使ってみました

VOCALOD4 Editor for CUBASE
VOCALOD4 Editor for CUBASEを使ってみました。
2013年に発売された旧バージョンのボカキューと区別するため新バージョンは「V4版ボカキュー」、旧バージョンは「旧ボカキュー」と表記します。

環境

・64bit版 Windows8.1
・64bit版 CUBASE Pro 8

「VOCALOID4 Editor」とV4版ボカキューの違い

「VOCALOID4 Editor」はスタンドアローンでボーカロイドを歌わせるソフトです。Windows専用です。
V4版ボカキューはCUBASEの拡張機能としてボーカロイドを歌わせるソフトです。V4版ボカキューはWindowsとMacの両対応です。
パッケージで販売されているV4版ボカキューにはCUBASE AI7が付属します。
CUBASE AI7は使いこなすまでに覚えることが多いのですが、「VOCALOID4 Editor」よりオーディオトラックやVSTエフェクトなどを多く扱えます。
どれを買えばいいか迷ったらパッケージで販売されているV4版ボカキューがお勧めです。

パッケージ版とダウンロード版の違い

今回はダウンロード版のV4版ボカキューを購入しました。
ダウンロード版はCUBAEL AI7とV2 Library Import Toolが付属しません。
V2 Library Import Toolは過去に発売されたVOCALOID2をボカキューで使えるようにするためのツールです。
blog.fujiu.jp VOCALOD4 Editor for CUBASE (V4版ボカキュー)
VOCALOID3 Editorや旧ボカキューにも付属するのですが、これらを持っていない人がダウンロード版のV4版ボカキューを買うとVOCALOID2のインポートが出来ません。
CUBASEや旧ボカキューを持ってない場合は高くてもパッケージ版を買った方が後悔が少ないと思います。

V4版ボカキューをインストールしたのに旧ボカキューが立ち上がる

今までボカキューを開くショートカットキーを設定していたのですが、V4版ボカキューをインストールしたのに旧ボカキューが立ち上がってしまいました。
CUBASEの中では旧ボカキューとV4版ボカキューを開くコマンドは別です。
ショートカットキーを「VOCALOID4エディターを開く」に設定し直したらV4版ボカキューが開くようになりました。

V4版ボカキューと旧ボカキューは別のインストゥルメントとして扱われる

V4版ボカキューと旧ボカキューは別のインストゥルメントとして扱われるようです。
V4版ボカキューをインストール後に旧ボカキューをアンインストールしたりディアクティベートすると、旧ボカキューで作ったトラックは音が出なくなってしまいます。
インスペクターのインストゥルメント欄で確認できます。

Job Pluginは使えるか?

すべて試したわけではありませんが、使えるようです。
Parameter Smootherはコントロールパラメーターの曲線を滑らかに捨てくれるプラグインですが、現在公開されているバージョンではXSYやGWLには対応しません。
luaファイルの保存場所は
C:\Program Files\VOCALOID4 Editor for Cubase\JobPlugins
です。

初音ミクは使えるか?

おそらく一番人気であろう初音ミクV3は無事に歌いました。

VOCALOID2は使えるか?

VOCALOID3 Editor付属のライブラリーインポートツールでインポートした鏡音リンレンを使ったところ無事に歌いました。

CUBASE LE 7で使えるか?

CUBASE LE 7.0.7で試したところ動作しました。

クロスシンセシスの使い方

クロスシンセシスを使うにはクロスシンセシス対応の歌手(ボーカロイドライブラリー)が必要です。
初音ミクV3、MEIKO V3、KAITO V3、メグッポイドV3、Lily V3などが対応しているようです。
そしてクロスシンセシス出来るのは同じ歌手に限ります。
たとえばKAITO_V3_SoftとKAITO_V3_Whisperは同じ歌手なのでクロスシンセ出来ます。
MEIKO_V3_DarkとMEIKO_V3_Whisperもクロスシンセシス出来ます。
ですが、KAITO_V3_SoftとMEIKO_V3_Darkは歌手が違うのでクロスシンセシス出来ません。
さらに同じ歌手でもKAITO_V3_SoftとKAITO_V3_Englishのように日本語と英語の組み合わせはクロスシンセシス出来ません。
また、VOCALOID2世代の鏡音リン・鏡音レンはACT2やアペンドなど複数の歌手が発売されてますがクロスシンセシス出来ません。

今回は初音ミクV3をクロスシンセシスさせてみました。
画面右上の方にある歯車のボタンをクリックしてシンガーエディターを開きます。
シンガーエディターで追加ボタンを押して、名前を入力してプライマリーシンガーとセカンダリーシンガー選んでOKをクリックします。
アクティブシンガーをダブルクリックしてセカンダリシンガーを編集することもできます。
今回は名前を「MIKU_V3_Sweet_Solid」にしました。

V4版ボカキューのインストルメントのSINGERに先ほど追加した名前が追加されているので選択します。

シンガーエディターを追加した後はV4版ボカキューをインサートし直す必要があります
ボカキュートラックのインスペクターのインストゥルメントを「No VST Instrument」を選んで「VOCALOID4 Inst」を選び直します。
コントロールパラメータエリアのEditをXSYにするとプライマリーシンガーとセカンダリーシンガーが表示されます。
後は鉛筆ツールなどでプライマリーシンガーとセカンダリーシンガーのクロス量を指定します。

この機能は非常に魅力的ですが、じっくり使いこんでベストな組み合わせを見つけるのが大変そうです。

VOCALOID4のパラメーターとMIDI CCの関係

VOCALODにはDYNやGENなどのパラメーターがありますが、VEL(ベロシティー)とOPE(オープニング)以外はキーエディターのコントロールチェンジ(CC)で設定できます。
ロジカルエディターで編集するときCCを探すのに苦労するし、VOCALOID4ではパラメーターが増えたのでまとめてみました。

ボカキュー 読み CUBASE
VEL ベロシティー ノートの値2
DYN ダイナミクス CC 11
BRE ブレシネス CC 17
BRI ブライトネス CC 74
CLE クリアネス CC 18
GEN ジェンダーファクター CC 19
POR ポルタメントタイミング CC 5
XSY クロスシンセシス CC 81
GWL グロウル CC 82
PIT ピッチベンド ピッチベンド
PBS ピッチベンドセシビティー CC 80

OPE(オープニング)だけは不明でした。リストエディターでもMIDI Monitorでも見当たりません。

まとめ

ピッチレンダリングを表示するには毎回クリックする必要がありますが、音程を外しているところを探しやすくなりました。
POR(ポルタメント)の変化が目で見られるようになったのはいいですね。

MIDIリアルタイム入力はMIDIキーボードで入力するときにはユーザーにはありがたい機能です。

VOCALOID4世代のグロウルという新機能はVY1V4や巡音ルカV4Xが無ければ全く利用できないので今買っても意味が無いと思ってました。
ですが実際に使ってみると
・クロスシンセシス
・ピッチレンダリング
・MIDIリアルタイム入力
は大きな進化でした。


VOCALOID関連ブログ

VOCALOID Editor for CUBASE(ボカキュー)で何が変わるか?
VOCALOID Deactivation Tool を使ってみました
[VOCALOID] CUBASEで「ぼかりす」(VocaListener)っぽいことをする
初音ミクV3とピアプロスタジオ [VOCALOID][StudioOne]
[VOCALOID] MEIKO V3
[VOCALOID] メグッポイドユーザー用 INTERNET FormantShift VST
ピアプロスタジオ 64bit版 [VOCALOID][CUBASE]

CUBASE関連ブログ

CUBASE Pro 8を使ってみました
[CUBASE][StudioOne] 音の遅れ(レイテンシー)の原因を探る
[CUBASE] 「突然音が出なくなった」を解決する
wavファイルの書き出しは要注意 [CUBASE][StudioOne]
[CUBASE] グループチャンネルとFXチャンネルの違いと使い分け
[CUBASE] マキシマイザーで音が小さくなる
[CUBASE] スペクトルモニターの精度


以上、参考になれば幸いです。

2014年12月13日土曜日

[Windows] Internet Explorer 11 が遅い、フリーズする時の対処

How to make slow IE to faster
Windows8のPCを使っていたのですが、Windows8.1に強制アップデートされました。
同時にInternet Explorerのバージョンが10から11に上がったのですが、あらゆるサイトのログインがフリーズするようになりました。
間違ったIDとパスワードを入力した場合は正常なのですが、正しく入力するとログイン処理が終了するまでに5分ほどかかるようになってしまいました。

環境

・Lenovo ThinkPad
・Windows8 から Windows8.1へのアップデート

原因はAuthenTec Browser Helper Objects プラグイン

Internet Explorer 11(以下IE11)のアドオンの管理画面を見るとAuthenTec Browser Helper Objectsだけが無効に出来ません。
とても怪しいです。

コントロールパネルでAuthenTecを検索するとAuthenTec FingerPrintというのがあるのでアンインストールしたら正常になりました。

※スクリーンショットはWindows8のものです。

一部のプリインストールソフトは8.1に非対応

今回の現象はLenovoのPCで起きました。
Lenovoのサポートページによると、プリインストールされているFingerprint Manager ProやLenovo Fingerprint Readerは8.1との互換性がないとされています。
http://download.lenovo.com/lenovo/content/windows8-1/upgrade/think/notebook2_jp.html
AuthenTec FingerPrintもおそらくは8.1との互換性がないソフトだったのでしょう。

IEの動作不良はアドオンを疑うべきという教訓になりました。


関連ブログ

[ThinkPad] サーマルファン故障
[ThinkPad] ノートPCのハードディスクをSSDに交換
[Windows] 外付けハードディスクをつなげてもエクスプローラーに表示されない
[Windows] FirefoxでFlashがクラッシュ
JavaScriptをWebコンテンツを見ながらデバッグする [Intenet Explorer] [firefox]
HTMLのソースをWebコンテンツを見ながら素早く見つける [Internet Explorer][Firefox]

以上、参考になれば幸いです。

2014年12月6日土曜日

マスコットアプリ文化祭2014応募作品追加

公開終了しました

CUBASE Pro 8を使ってみました

Version up to CUBASE Pro 8
CUBASE Pro 8を早速使ってみました。

環境

・64bit Windows 8.1
・CUBASE7.5からのバージョンアップ


インストール

特にトラブルなく出来ました。


増えたプラグイン

Quadrafuzz v2

最大4つの帯域毎にディストーションやディレイをかけることが出来ます。
CUBASEには高周波を歪ませるエキサイターが付属しないのですが、Quadrafuzz v2でエキサイターのような音作りも簡単に出来るようになりました。

MultibandEnvelopeShaper

MultibandExpander

この二つは今まで付属していたEnvelopeShaperとExpandeを進化させたようで、4バンドの帯域ごとにダイナミクス変化を指定出来るようになりました。

VST Bass Amp

前のバージョンから付属していた VST Amp Rack にはBassmanアンプを模したと思われるTweedがありましたが、ベース専用アンプが追加されました。
VST Bass AmpにもTweedがありますが、後発のVST Bass Ampはマイクの種類が増えています。


変わったプラグイン

DeEsser、MultibandCompressor

この2つは帯域毎にサイドチェイン出来るようになりました。
DeEsserはプリセットが増えました。
MultibandCompressorは相変わらずスペクトルモニターを表示しません。


Tuner

見た目が変わりました。


Groove Agent SE 4

一部のプリセットはサンプル毎にRoomやOverheadなどが別チャンネルで再生されるようになり、他社製アコースティックドラム専用音源に近づきました。
下の画像はBreak Me Downというプリセットです。


減ったプラグイン

Groove Agent ONEが見当たりません。

C:\Program Files\Steinberg\Cubase 7.5\VST3
にある次の二つのファイル
Groove Agent ONE.bin
Groove Agent ONE.vst3

C:\Program Files\Steinberg\Cubase 8\VST3
にコピーしたら使えるようになりました。


VOCALOID Editor for CUBASE(ボカキュー)は使えるか?

ボカキュー1.2.0.0が動作しました。
メーカーは動作保証してませんし、MacのCUBASE8ではクラッシュするとのことですがWindowsでは動いてます。
VOCALOID Editor for CUBASE Ver.1.3.0.0でCubase Pro 8とCubase Artist 8に正式対応したようです。(2014年12月17日追記)


旧CUBASEに付属していたプラグインは使えるか?

HALionOne

使えました。
CUBASE6に音色のプリセットファイルを除くHALionOne単体のインストーラーが付属しています。
HALionOneはCUBASE5に音色のプリセットファイルを含むHalionOneが付属します。
詳しくは下記URLを参照 ※URLのリンク先の内容が変化することがあります。
http://yamaha.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/2609/kw/halion%20one/c/153

Monologue、Embracer、Tonic

Windowsでは使えました。
Monologue、Embracer、TonicはCUBASE6まで付属していたプラグインです。インストールにはCUBASE6が必要です。
手順は次の通りです。

C:\Program Files\Steinberg\Cubase 6\VSTPlugins\Filter
の中にある、Tonicで始まる3つのファイルを
C:\Program Files\Steinberg\Cubase 8\VSTPlugins\Filter
にコピー

C:\Program Files\Steinberg\Cubase 6\VSTPlugins\
の中にある Synth フォルダーを丸ごと
C:\Program Files\Steinberg\Cubase 8\VSTPlugins\
にコピー


新しいプラグインは旧CUBASEで使えるか?

Groove Agent SE 4

Groove Agent SE 4は新しいバージョンに上書きされるため、旧CUBASEでも新しいGroove Agent SE 4を使うことになります。

MultibandExpander、VST Bass Amp、MultibandEnvelopeShaper、MultibandExpander

小細工したら使えました。手順は次の通りです。

C:\Program Files\Steinberg\Cubase 8\VST3

Cubase Plug-in Set.vst3
というファイルを
C:\Program Files\Steinberg\Cubase 7.5\VST3
に上書きコピーしたらCUBASE7.5で使えるようになりました。

DeEsser、MultibandCompressorも新しくなりました。
ただし、CUBASE Pro 8はASIO Gurad2などオーディオエンジンが刷新されているので、CUBASE Pro 8で追加されたプラグインを旧CUBASEで使うと不安定になるかもしれません。


想像と違っていた波形メーター

MixConsoleに波形メーターが付きました。
これはオーディオトラックの波形をMixConsoleのメーターブリッジに縦に表示する機能です。
オーディオトラックの波形が変わらない限りエフェクトなどで音量が変化しても波形メーターは変わりません
さらにチャンネルをフリーズしたオーディオトラックは波形メーターに表示されません。
インストゥルメントトラックやFXチャンネル、Stereo Outなどは今まで通りPPMメーターのままです。
すべてのトラックの出力をリアルタイムに表示してくれると想像していたので面食らいました。

波形メーターの表示方法は次の通りです。
MixConsole左上のボタンをクリックしてメーターブリッジの表示を有効にする。
メーターブリッジを右クリックしてメータータイプをWaveに設定する。


トラックをレンダリングする機能

インストゥルメントトラックやエフェクト適用済みのオーディオトラックを新しいトラックに変換する方法が簡単になりました。
メニューの
編集 - Render in Place
を開いて Render または Render Setup を実行で出来ます。
レンダリングするたびにプールにオーディオファイルがたまっていくようです。
今まではオーディオファイルに書き出してからプロジェクトにインポートする必要があったのですが、この機能のおかげで便利になりました。
インストゥルメントトラックをレンダリングすればレンダリング後の波形が波形メーターに表示されます
ただしレンダリングした後でもチャンネルフリーズをすると波形メーターには表示されなくなります。


リアルタイムで波形メーターを見たい

波形を見たいチャンネルのポストフェーダースロットにLoopMashFXをインサートすればリアルタイムに波形メーターが表示されます。
すぐに消えてしまいますがどうしても見たいときには使えるかもしれません。


トラブル?

Multi ScopeをStereo Outにインサートしていつも右上に表示しているのですが、CUBASE Pro 8を立ち上げるとMulti Scopeが消えていることがあります。
すぐに復元できるようにワークスペースを作っておくことにしました。


まとめ

今回のバージョンアップは新しいシンセサイザーの追加がないので地味な印象です。
そのためかバージョンアップ費用が安く設定されてます。
CUBASE7でごった返したインスペクターがスッキリしたのと新しく追加されたコードパッドはいいですね。
特にマルチディスプレイ対応が強化されたようですが、1台のディスプレイしか使わない自分にはメリットがなく、操作方法が変わって戸惑ってます。
ここに書いてない新機能はたくさんありますが、1曲作り終わる頃には慣れていることでしょう。それがいつになるか分かりませんが。
日本語マニュアルが公開されるのが2014年1月とのことですが、英語版マニュアルは付属します。



関連ブログ

CUBASE7.5をインストール
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[CUBASE] グループチャンネルとFXチャンネルの違いと使い分け
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[CUBASE] グループチャンネルとFXチャンネルの違いと使い分け
[CUBASE] マキシマイザーで音が小さくなる
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以上、参考になれば幸いです。

2014年11月29日土曜日

[MMD] プロ生ちゃんのスパッツに厚みを付ける

How to make Pronama-chan's spats be thick
2014年10月、プロ生ちゃんのMikuMikuDance(MMD)用モデルにスパッツを着衣したバリエーションが追加されました。
激しい動きをさせたりローアングルを狙ってもNGを出さずに済みます。
今回公開されたスパッツは厚みがないのですが、意外と簡単に厚みをつけられたので手順をまとめてみました。
入手方法はこちら
http://pronama.azurewebsites.net/2014/10/07/pronama-chan-mmd-spats/


プロ生ちゃんとは

プログラミング生放送のマスコットキャラクター・暮井慧(くれいけい)、通称プロ生ちゃんです。
著作権がゆるめのキャラクターです。画像や音声などの素材も公開されています。
詳細はこちらをご覧ください。
http://pronama.azurewebsites.net/2014/06/20/kurei-kei-3d-model-release/


必要なソフト

・PMD Editor (またはPMX Editor)
  http://www6.atwiki.jp/vpvpwiki/pages/222.html#id_31cbc1df
・MMD
  http://www.geocities.jp/higuchuu4/

スパッツに厚みをつけるまでの操作方法

PMD Editorは機能ごとに画面が分かれてるので操作する画面に注意してください。
スパッツの厚みをつけるためにスパッツの各頂点を外側に引っ張ります。

PMD Editorを起動してプロ生ちゃん_スパッツ.pmxを開きます。

PMDView画面の「絞」ボタンをクリックして頂点/材質マスキング画面を表示させます。

頂点/材質マスクイング画面の材質ラジオボタンをクリックし、一覧から「15. スパッツ」を選択します。

これでスパッツの頂点だけ選択できるようになりました。
マウスのスクロールホイールでPMDView画面を操作し、プロ生ちゃんのスパッツを拡大表示します。
右スパッツ部分だけ選択するようにマウスをドラッグ操作します。

PMDView画面のアングルを変えて球状のハンドルの内側が見えるように調整します。
下の画像の矢印が指している青いキューブを引っ張るとスパッツが前後に膨らみます。
矢印が指している赤いキューブを引っ張るとスパッツが左右に膨らみます。

厚くしすぎると太ももが太く見えるのでほどほどでいいと思います。
同じように左スパッツにも厚みをつけます。

完成したら名前をつけて保存して、MMDで正しく表示されればOKです。

2014年11月にはUnity用アセットにも追加されました。
残念ながらUnityモデルはMMDモデルのように簡単にスパッツに厚みをつけることは出来ませんでした。


関連ブログ

マスコットアプリ文化祭2014 | プロ生ちゃんのシティ・ジャンプ
CLIP STUDIO COORDINATE でプロ生ちゃんを使ってみる
コミPo!で初音ミクのMMDモデルを使う
[Unity3D] Unityでプロ生ちゃんMMDモデルを扱う
プロ生ちゃんMMDモデルを踊らせよう
プロ生ちゃんをキャラミんで踊らせよう

以上、参考になれば幸いです。

2014年11月22日土曜日

[Unity3D] Visual Studio Community 2013を日本語化してUnityアプリを作る

Visual Studio Communication 2013 and Tools for Unity
2014年11月、Visual Studio Community 2013 (以下 VS Community)が公開されました。
http://www.microsoft.com/ja-jp/dev/products/community.aspx

VS Communityはオープンソース開発者や開発者が5名以下の企業が企業向けでないアプリを作るためなら無料で使えるVisual Studioです。
個人開発者なら有償アプリの開発にも使えるようです。
機能はVisual Studio Professionalと同等で、Visual Studio Expressに比べて制限が緩和されています。

Visual Studio Expressで使えなかったものの一つにVisual Studio 2013 Tools for Unity (以下 Tools for Unity)があります。
Tools for UnityはVisual Studioの機能を使ってUnity3Dのアプリを開発するための拡張機能です。
VS CommunityでTools for Unityが使えるか試してみました。

環境

・64ビット版 Windows8.1
・Unity 4.5.5f1

VS Communityのダウンロード

下記サイトからダウンロードします。
日本語で使いたいので Visual Studio 2013 Language Pack (以下 Language Pack) の日本語もダウンロードします。
http://www.visualstudio.com/ja-jp/downloads/download-visual-studio-vs#d-community-expando

Tools for Unityのダウンロード

下記サイトからダウンロードします。
https://visualstudiogallery.msdn.microsoft.com/20b80b8c-659b-45ef-96c1-437828fe7cf2

VS Community 2013のインストール

VS Community 2013をインストールします。
Licence Terms(ライセンス条項)とPrivacy Policy(プライバシーポリシー)に同意するチェックをつけて、右下のNext。
Optionla features(インストールする機能)を選んでNext。Expressで使えなかったBlendもインストールできます。
インストールは1時間くらいかかりました。
Sign Inでマイクロソフトアカウントでサインインします。
この後のVisual Studio Onlineのアカウント設定を進められますが使う予定がないので「後で行う」にしました。
VS Communityが使えるようになりました。

Language Packのインストール

VS Communityを終了させてLanguage Packをインストールします。
インストールの途中で警告が出ましたがインストールできました。
VS Communityを起動してメニューの
TOOLS - Options
を開いて
Environment - International Settings
を日本語に設定してOKをクリックします。
VS Communityを終了して起動し直すと日本語で使えるようになりました。

Tools for Unityのインストール

VS Communityを終了してTools for Unityをインストールします。

Tools for Unityを起動する

スタート画面にTools for Unityのアイコンが追加されてるので起動します。
普通にUnityが起動しますが、AssetのC#スクリプトファイルをダブルクリックすると・・・
Mono DevelopではなくVS Communityが起動しました。

Tools for Unityが起動しないプロジェクトにはunitypackageをインポートする

プロジェクトによってはなぜか
($File)\UnityVS.($File).sln ファイルが見つからないため読込まれません。
というエラーが出ます。
英語だと
These files could not be found and will not be loaded.
プロジェクトフォルダーに プロジェクト名.CSharp.Plugins.csproj というファイルが作られていないのが原因のようです。
エラーが出るプロジェクトは下のスクリーンショットの上側のように「Visual Studio Tools」というメニューがありません。
当該のUnityプロジェクトを起動した状態でスタート画面のTools for Unityのアイコンをクリックすると必要なファイルをインポートする画面が表示されます。
この画面のImportをクリックしたらVS Communityが起動するようになりました。

※Assets - Import package - Visual Studio 2013 Tools
でもインポートできました。(2014年11月226日追記)

Tools for Unityのメリットを活用する

Tools for Unityは開発中のUnityアプリを一時停止してデバッグすることが出来ます。
Tools for Unityで一時停止させたいスクリプトの行の左側をクリックしてブレークポイントをつけます。
Tools for Unityの「Attach to Unity」ボタンをクリックするかF5キーを押します。
Unityを実行すると、アプリがブレークポイントに到達した時点でアプリが一時停止します。
Visual Studioでおなじみのウォッチやイミディエイトウィンドウが使えます。
再開する場合は「続行」ボタンかF5キーです。
デバッグを停止するときは「停止」ボタンかShiftキーを押しながらF5キーです。
ブレークポイントはもう一度クリックすると解除できます。


関連ブログ

Unity3DのソースをVisual Studio Expressで編集する
[Unity3D] MonoDevelopのテキストエディターを使いやすくする
[Unity3D] 透視投影と平行投影を合成するには[Unity Chan]
[Unity3D] Unityでプロ生ちゃんMMDモデルを扱う

以上、参考になれば幸いです。