2013年4月6日土曜日

[CUBASE][StudioOne] 音の遅れ(レイテンシー)の原因を探る

How to optimize the audio latency

前置き(レイテンシーについて)
PCで音源を再生するための操作をすると、コンピューターはディスクからファイルを読み取り、CPUでオーディオデータを合成し、ある程度メモリーに蓄えてから再生します。
これらの処理をバッファーやバッファリングと呼びます。
バッファーの処理時間のおかげで音源は多かれ少なかれ必ず遅れて再生されます。この遅れ具合をレイテンシーと呼びます。
CUBASEやSutdioOneなどのDAWもバッファーやレイテンシーは例外ではありません。
Windows標準のオーディオドライバーはレイテンシーが大きく、DAWでの録音には不向きです。
Steinbergは環境次第でレイテンシーを小さくできる「ASIO」というプロトコルを開発しました。ASIOはレイテンシー改善以外にも音質の劣化を防ぐなどDAWに有利な機能が盛り込まれています。
ASIOの恩恵を受けるにはASIO対応のソフトウェアとオーディオインターフェイスが必要です。
CUBASEやSutdioOneはASIO対応のソフトウェアです。
PC内蔵のオーディオ機能はASIOに対応していないものがほとんどですが、最近は1万円台で買えるASIO対応オーディオインターフェイスが増え、導入しやすくなりました。

本題
今までの経験からレイテンシーが大きくなる原因をまとめてみました。
このブログを書いている時点の環境は次の通りです。
・Windows8 (64bit)
・CUBASE 7.0.2 (64bit)
・Studio One ARTIST Piapro edition 2.5.0.20189 (32bit)
・ASIO対応USBオーディオインターフェイス (Steinberg CI2)

1.

ASIOドライバーのバッファーサイズ

下の画像はSteinberg CI2のASIO設定画面です。
blog.fujiu.jp [CUBASE][StudioOne] 音の遅れ(レイテンシー)の原因を探る
CUBASEで確認するにはメニューから次の順に面を開きます。
デバイス - デバイス設定 - (オーディオインターフェイス名) - コントロールパネル

StudioOneで確認するにはメニューから次の順に面を開きます。
Studio One - オプション - オーディオ設定 - コントロールパネル

CI2のBuffer Sizeの初期値は512 Samplesなのですが、この設定のままではレイテンシーを感じます。
Buffer Sizeを小さく設定すればレイテンシーも小さくできますが、PCのスペックによってはバッファー処理が間に合わずDAW使用中に「ブチブチ」というノイズが入ったり音飛びが発生することがあります。
処理能力不足によるノイズや音飛びを「ドロップアウト」と呼びます。
ドロップアウトの発生はCPUのクロック数とコア数やハードディスクの読取り速度が影響するようです。
CPUのクロック数3GHz、コア数2、ハードディスクの回転数7200rpmのPCなら、(使い方によるので絶対とはいえませんが)128 Samples程度が実用的です。
ちなみにCI2はデバイスドライバーをバージョンアップするたびに512 Samplesに設定されてしまいます。

2.

VSTプラグインによるレイテンシー

VSTプラグインにはオーディオデータの先読みが必要なものがあります。
先読みするVSTプラグインをDAWにインサートすると、先読み分のレイテンシーが起きます。
CUBASE付属のVSTエフェクト MultibandComressor や Maximizer を Stereo Outチャンネルにインサートすると大きなレイテンシーを体感できます。


CUBASEでは「プラグインディレイ補正の解除」ボタンを有効にするとレイテンシーの大きいVSTプラグインを無効に(バイパス)します。


StudioOneでは トランスポート - プラグインレーテンシーを無視 を有効にするとレイテンシーの大きいVSTプラグインを無効に(バイパス)します。

録音するときはこれらの機能を有効にし、ミキシングするときは無効にするなど使い分けるといいと思います。

※CUBASE7付属の一部のプラグイン(ComressorやMultibandComressorなど)はliveボタンをオンにすると精度は落ちますが先読みしなくなり、レイテンシーが小さくなります。

3.

アンプのレイテンシー

MtkはPCを地デジテレビに接続しています。
地デジテレビはオーディオ信号入力後に何らかの処理をしているようで、音源を入力して発音すまでに0.5秒くらいかかります。


オーディオの出力先をアンプに接続したらレイテンシーがなくなりました。

そもそもテレビ内蔵のスピーカーは音質が悪いです。低音がほとんど出ません。
地デジテレビでのオーディオ再生はDAWには向きません。
オーディオ再生機器でレイテンシーが起こるのは意外な盲点でした。

4.

ワイヤレスヘッドホンのレイテンシー

2.4GHz帯のワイヤレスヘッドホンを使ったら地デジテレビ同様に大きなレイテンシーがありました。
ただしワイヤレスは便利で音質がいい製品もあるので、ミキシング用途には向いてるかもしれません。


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以上、参考になれば幸いです。

2 件のコメント:

  1. 大変参考になりました。ありがとうございました。

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    1. コメントありがとうございます。

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