2014年12月6日土曜日

CUBASE Pro 8を使ってみました

Version up to CUBASE Pro 8
CUBASE Pro 8を早速使ってみました。

環境

・64bit Windows 8.1
・CUBASE7.5からのバージョンアップ


インストール

特にトラブルなく出来ました。


増えたプラグイン

Quadrafuzz v2

最大4つの帯域毎にディストーションやディレイをかけることが出来ます。
CUBASEには高周波を歪ませるエキサイターが付属しないのですが、Quadrafuzz v2でエキサイターのような音作りも簡単に出来るようになりました。

MultibandEnvelopeShaper

MultibandExpander

この二つは今まで付属していたEnvelopeShaperとExpandeを進化させたようで、4バンドの帯域ごとにダイナミクス変化を指定出来るようになりました。

VST Bass Amp

前のバージョンから付属していた VST Amp Rack にはBassmanアンプを模したと思われるTweedがありましたが、ベース専用アンプが追加されました。
VST Bass AmpにもTweedがありますが、後発のVST Bass Ampはマイクの種類が増えています。


変わったプラグイン

DeEsser、MultibandCompressor

この2つは帯域毎にサイドチェイン出来るようになりました。
DeEsserはプリセットが増えました。
MultibandCompressorは相変わらずスペクトルモニターを表示しません。


Tuner

見た目が変わりました。


Groove Agent SE 4

一部のプリセットはサンプル毎にRoomやOverheadなどが別チャンネルで再生されるようになり、他社製アコースティックドラム専用音源に近づきました。
下の画像はBreak Me Downというプリセットです。


減ったプラグイン

Groove Agent ONEが見当たりません。

C:\Program Files\Steinberg\Cubase 7.5\VST3
にある次の二つのファイル
Groove Agent ONE.bin
Groove Agent ONE.vst3

C:\Program Files\Steinberg\Cubase 8\VST3
にコピーしたら使えるようになりました。


VOCALOID Editor for CUBASE(ボカキュー)は使えるか?

ボカキュー1.2.0.0が動作しました。
メーカーは動作保証してませんし、MacのCUBASE8ではクラッシュするとのことですがWindowsでは動いてます。
VOCALOID Editor for CUBASE Ver.1.3.0.0でCubase Pro 8とCubase Artist 8に正式対応したようです。(2014年12月17日追記)


旧CUBASEに付属していたプラグインは使えるか?

HALionOne

使えました。
CUBASE6に音色のプリセットファイルを除くHALionOne単体のインストーラーが付属しています。
HALionOneはCUBASE5に音色のプリセットファイルを含むHalionOneが付属します。
詳しくは下記URLを参照 ※URLのリンク先の内容が変化することがあります。
http://yamaha.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/2609/kw/halion%20one/c/153

Monologue、Embracer、Tonic

Windowsでは使えました。
Monologue、Embracer、TonicはCUBASE6まで付属していたプラグインです。インストールにはCUBASE6が必要です。
手順は次の通りです。

C:\Program Files\Steinberg\Cubase 6\VSTPlugins\Filter
の中にある、Tonicで始まる3つのファイルを
C:\Program Files\Steinberg\Cubase 8\VSTPlugins\Filter
にコピー

C:\Program Files\Steinberg\Cubase 6\VSTPlugins\
の中にある Synth フォルダーを丸ごと
C:\Program Files\Steinberg\Cubase 8\VSTPlugins\
にコピー


新しいプラグインは旧CUBASEで使えるか?

Groove Agent SE 4

Groove Agent SE 4は新しいバージョンに上書きされるため、旧CUBASEでも新しいGroove Agent SE 4を使うことになります。

MultibandExpander、VST Bass Amp、MultibandEnvelopeShaper、MultibandExpander

小細工したら使えました。手順は次の通りです。

C:\Program Files\Steinberg\Cubase 8\VST3

Cubase Plug-in Set.vst3
というファイルを
C:\Program Files\Steinberg\Cubase 7.5\VST3
に上書きコピーしたらCUBASE7.5で使えるようになりました。

DeEsser、MultibandCompressorも新しくなりました。
ただし、CUBASE Pro 8はASIO Gurad2などオーディオエンジンが刷新されているので、CUBASE Pro 8で追加されたプラグインを旧CUBASEで使うと不安定になるかもしれません。


想像と違っていた波形メーター

MixConsoleに波形メーターが付きました。
これはオーディオトラックの波形をMixConsoleのメーターブリッジに縦に表示する機能です。
オーディオトラックの波形が変わらない限りエフェクトなどで音量が変化しても波形メーターは変わりません
さらにチャンネルをフリーズしたオーディオトラックは波形メーターに表示されません。
インストゥルメントトラックやFXチャンネル、Stereo Outなどは今まで通りPPMメーターのままです。
すべてのトラックの出力をリアルタイムに表示してくれると想像していたので面食らいました。

波形メーターの表示方法は次の通りです。
MixConsole左上のボタンをクリックしてメーターブリッジの表示を有効にする。
メーターブリッジを右クリックしてメータータイプをWaveに設定する。


トラックをレンダリングする機能

インストゥルメントトラックやエフェクト適用済みのオーディオトラックを新しいトラックに変換する方法が簡単になりました。
メニューの
編集 - Render in Place
を開いて Render または Render Setup を実行で出来ます。
レンダリングするたびにプールにオーディオファイルがたまっていくようです。
今まではオーディオファイルに書き出してからプロジェクトにインポートする必要があったのですが、この機能のおかげで便利になりました。
インストゥルメントトラックをレンダリングすればレンダリング後の波形が波形メーターに表示されます
ただしレンダリングした後でもチャンネルフリーズをすると波形メーターには表示されなくなります。


リアルタイムで波形メーターを見たい

波形を見たいチャンネルのポストフェーダースロットにLoopMashFXをインサートすればリアルタイムに波形メーターが表示されます。
すぐに消えてしまいますがどうしても見たいときには使えるかもしれません。


トラブル?

Multi ScopeをStereo Outにインサートしていつも右上に表示しているのですが、CUBASE Pro 8を立ち上げるとMulti Scopeが消えていることがあります。
すぐに復元できるようにワークスペースを作っておくことにしました。


まとめ

今回のバージョンアップは新しいシンセサイザーの追加がないので地味な印象です。
そのためかバージョンアップ費用が安く設定されてます。
CUBASE7でごった返したインスペクターがスッキリしたのと新しく追加されたコードパッドはいいですね。
特にマルチディスプレイ対応が強化されたようですが、1台のディスプレイしか使わない自分にはメリットがなく、操作方法が変わって戸惑ってます。
ここに書いてない新機能はたくさんありますが、1曲作り終わる頃には慣れていることでしょう。それがいつになるか分かりませんが。
日本語マニュアルが公開されるのが2014年1月とのことですが、英語版マニュアルは付属します。



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以上、参考になれば幸いです。

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