2018年5月5日土曜日

[Cubase Pro] Frequency で M/S 処理をする方法

How to do M/S equalizing with Cubase

Cubase Pro 9 から付属するプラグイン Frequency を使って Mid と Side に異なるイコライザー処理する方法をまとめました。
blog.fujiu.jp [Cubase Pro] 付属プラグインでM/S処理をする方法


環境

  • Windows 10
  • Cubase Pro 9


M/S 処理とは

M/S 処理の「M/S」は Mid と Side のことです。
大まかに言うと Mid はステレオスピーカーの中央で聞こえる音、Sideは左右に広がって聞こえる音です。
M/S 処理とはステレオのオーディオを Mid と Side に分けてそれぞれ異なる調整をすることです。
最近はパンやエフェクトで Side に広げた音をさらに強調するのがはやりのようです。
ただし Cubase で Mid と Side に分けて音量や帯域を調整するのは手間のかかる作業です。


Frequency で M/S 処理する方法

Cubase Pro 9 以降に付属する Frequency は Mid と Side のほか、左右にそれぞれパラメーターの異なるイコライザー処理をすることが出来ます。
Freqency を使って Mid と Side に異なるイコライザーをかけて M/S 処理してみます。
※ Freqency はレイテンシーを発生させます。

Cubase Pro 9 を起動して適当なステレオ素材をプロジェクトに加えます。
今回は Media Bay から 04 175 drums01 という素材をトラックに追加しました。

トラックに Frequency をインサートします。

全8バンドのうち、今回は8番目を次のように使いました。
一番上のスイッチを M/S に、LIN (シニアフェイズ)を有効に、EQ タイプを High Shelf に変更します。
High Shelf にすると広い帯域をまとめて調整出来るので効果を体感しやすくなります。 Side側も High Shelf にします。

あとはオーディオ素材を再生しながら Mid と Side それぞれの FREQ・Q・GAIN を上げたり下げたりして音の変化を確かめることができます。

Side を下げても変化が少なかったり、Mid で鳴っていると思っていたスネアが右に寄っていたりと意外な発見があります。
他の手段で M/S 処理をする場合でも Cubase で Freqency を使えばリバーブをかけ過ぎてないか確かめたり、Mid と Side のどの帯域をどれくらい上げ下げすればいいか指標を立てやすくなると思います。


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