Available now, Cubase 9
2016年12月、CUBASEの最新版・CUBASE 9がリリースされました。早速インストールしてみたので新しく変わった点の一部をまとめました。
環境
- Windows 10
- ASIO対応オーディオインターフェイス
入手方法はダウンロード限定
店頭でCUBASE9のパッケージを買ってもDVD-ROMは付属せず、同封のダウンロードアクセスコードをWebサイトに入力してインストーラーをダウンロードする方法になりました。インストーラーはWindows用・Mac用ともに10GBを超える容量で圧縮されています。
旧バージョンと共存するとretrologueが上書きえる
CUBASE Pro 8や8.5など旧バージョンがインストールされているPCにCUBASE Pro 9をインストールしたのですが、旧バージョンは上書きされずに残りました。CUBASE Pro 9で刷新されたエフェクトプラグインはCUBASE Pro 8や8.5では旧バージョンのものが起動します。
ただしCUBASE Pro 8のretrologueはretrologue2に上書きされました。
旧retrologueを使っている環境に、将来公開されると思われるCUBASE Pro 9体験版をインストールすると、体験版期限後にretrologue2が使えなくなるかもしれないので要注意です。
旧バージョンの設定を自動で引き継ぐ
CUBASE Pro 9初回起動時に旧バージョンがインストールされていると、最近開いたプロジェクトの履歴などを引き継いでくれるようです。付属シンセサイザーは追加なし
CUBASE8.5から追加されたVSTインストゥルメントはありません。リニアフェイズイコライザー・Frequency EQが追加された
CUBASE7からCurveEQというサードパーティ製リニアフェイズイコライザーがバンドルされていますが、CUBASE Pro 9はSteinberg製のFrequency EQというリニアフェイズイコライザーがバンドルされるようになりました。Mid/Side対応でCurveEQより高度なミキシングができそうです。
位相の進み・遅れを補正するリニアフェイズのためか、レイテンシーがあるようです。
MixConsoleの操作を元に戻せるようになった
MixConsoleのフェーダーやパンなどの操作が履歴に残るようになり、操作する前の状態に戻す機能が追加されました。キーボードショートカットも設定できます。
Maximizerが刷新された
旧CUBASE付属のMaximizerは個人的にリリースに不自然さを感じてました。CUBASE9のMaximizerはアルゴリズムが刷新され、modernモードではリリースタイムなどを指定できるようになり細かい調整ができるようになりました。
ボカキューが使える
VOCALOD4 Editor for CUBASE (通称 ボカキュー)はCUBASE Pro 9でも使えます。その他の変更点
- プロジェクトウィンドウが刷新されインターフェイスがMDIからSDIへ変わった
- サンプラートラックが追加されGroove Agent SEを使わなくてもオーディオ素材の音程を変えてMIDIトリガーで再生できるようになった
- オーディオトラック用サンプルライブラリー Caleidoscope が追加された
- VST 3 インストゥルメントプラグインにオーディオをSendできる Audio-Ins が実装された
- Groove Agent SE用MIDIループ集 Production Grooves が追加された
- エフェクトプラグイン・AutoPan のUIと機能が刷新された
- エフェクトプラグイン・Brickwall Limiter、Compressor、Expander、Gate、Envelope ShaperのUIが刷新された
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以上、参考になれば幸いです。
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