2013年8月31日土曜日

ピアプロスタジオ 64bit版 [VOCALOID][CUBASE]

64bit Piapro Studio on CUBASE7
ピアプロスタジオの64bit版が公開されたので早速使ってみました。
※入手方法はこちらのサイトをご覧下さい。
http://piaprostudio.com/?p=3243

このブログを書いている時点の環境は次の通りです。
・Windows8 (64bit)
・ピアプロスタジオ 1.0.0 (64bit、32bit)
・CUBASE7.0.5 (64bit)
・StudioOne ARTIST piaoro edition 2.6.2 (32bit)
・nVidia GeForceグラフィックスコントローラー
など

ピアプロスタジオとは何か?

KAITO V3を入力編集し歌声を出力するためのアプリケーションです。
過去に KAITO V3 とピアプロスタジオ を書かせていただきました。
VSTプラグインなので単体では使用できません。ホストとなるDAWアプリケーションが必要です。
DAWアプリケーションはKAITO V3に付属する「StudioOne ARTIST」や市販のCUBASE7等があります。
KAITO V3付属の「StudioOne ARTIST」は32bit(x86)なので32bit版ピアプロスタジオでなければ使えません。
64bit版ピアプロスタジオを使うにあたり64bitのCUBASE7で動作させてみました。
64ビットWindows用StudioOne ARTISTはPreSonusのユーザー登録後 https://my.presonus.com/auth/login からダウンロードできました

インストールと初期設定

インストールするためダウンロードしたファイルを解凍してsetup.exeを実行します。
インストールを進めてエンドユーザー使用許諾契約書に同意すれば完了します。
インストール後、各ファイルは
C:\Program Files\VstPlugins
に保存されているはずです。
「Mutant VSTi」もインストールしてみました。

CUBASEで使えるように設定します。
CUBASEを起動し適当にプロジェクトを作ります。メニューの
デバイス - プラグイン情報
を開きVSTプラグインのパスボタンをクリックします。
C:\Program Files\VstPlugins のパスがなければ追加してください。

プラグイン情報の更新ボタンをクリックします。
「Piapro Stuido VSTi」が追加されているはずなので左のチェックボックスをクリックしてレ点を入れます。
これでピアプロスタジオを使う準備が整いました。

ピアプロスタジオを使う前に仕様に注意しましょう。
起動できる数は1つだけ
16マルチアウトに対応

この仕様のおかげでCUBASEのインストゥルメントトラックにピアプロスタジオを割り当てると、ピアプロスタジオのトラックを2トラック以上作れません
そしてCUBASEのインストゥルメントトラックはマルチアウトのVSTプラグインを割り当てても1チャンネル目のステレオアウトしか出力しません。

というわけでCUBASEでピアプロスタジオのメリットを最大限に引き出すためにはインストゥルメントトラックを使うべきではありません。
ピアプロスタジオはVSTインストゥルメントに割り当てましょう
メニューの
デバイス - VSTインストゥルメント
を開き、ピアプロスタジオを割り当てます。
後で「ピアプロスタジオの音が出ない」なんてことがないように「e」と「Piapro Studio VSTi」の間の部分をクリックしてアクティブなアウトプットの全出力を有効化をクリックします。
プロジェクトウィンドウに16トラック追加されます。
これで16マルチアウトのチャンネルごとに個別のミキシングができるようになりました。
※ピアプロスタジオのマルチアウト設定はトラックをダブルクリックすると表示されるピアノロールの左側にあります。
これでピアプロスタジオを思う存分使い倒す準備ができました。

実際に使ってみると32bit版に比べて64bit版の方がCPU負荷が遙かに小さくなってます。
次の画像はピアプロスタジオ使用時のパフォーマンスメーターです。
上が64bit版をCUBASEで使用中の負荷、下は32bit版をStudioOneで使用中の負荷です。
32bit版はメーターが振り切れることさえありますが、64bit版はメーターが動く幅はごくわずかです。

KAITO V3以外のボーカロイドも使えるか?

現在のバージョン1.0.0では使えません。
ただし近日発売予定の初音ミクV3は対応予定とのことです。そのときはさらにバージョンアップが必要になるかもしれません。

ボカキュー(VOCALOID Editor for CUBASE)との同時使用はできるか?

エラーダイアログなどは表示されませんが、まともに動作しません。
ボカキューとピアプロスタジオのどちらかが歌うともう一方が歌わなくなってしまったり、両方とも歌わなくなってしまったりと実用に耐えません。
同時使用するべきではありません。

「MIDIモディファイアのフリーズ」をするとどうなるか?

何も起きません。
「MIDIモディファイアのフリーズ」をしてもピアプロスタジオに入力した内容をCUBASEのMIDIパートに変換できないことが分かりました。

動作は安定しているか?

環境や設定に依るようです。
Mtkの環境ではDynamicsなどのコントロールパラメーターを編集していると頻繁にクラッシュしました。
描画エンジンの設定をOpenGLからDirectXに変更してからは安定しています
環境(特にグラフィックスコントローラー)によってはDirectXよりOpenGLの方が安定するかもしれませんし、WindowsGDIに設定しないと正しく表示されないかもしれません

DirectXに設定するには

・DirectX9.0cに対応のハードウェアを使用していること
・PCにDirectX9.0c エンドユーザー・ランタイムがインストールされていること
の条件が必要です。この条件を満たしていないPCはDirectXに設定することが出来ません。
最近のハードウェアならDirectX9.0cに対応していることが多いと思います。ただし、Windows8にはDirectX9.0c エンドユーザー・ランタイムはインストールされていません。
マイクロソフトダウンロードセンターで検索し、インストールしてください。
http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=35

まとめ

ピアプロスタジオ V1.0.0 の特徴を簡単にまとめると
・ホストDAWと同期できるKAITO V3専用シーケンサーVSTプラグイン
・VSTプラグインだがウィンドウのサイズ変更が可能
・VOCALOID3 Editorに比べると歌詞の入力がしやすい
・VOCALOID3 Editorと違って歌声を再生しながらノートや各パラメーターを編集できるので作業効率がいい
・ホストDAWから編集することはできないのでRewireの操作感に近い
・MIDIキーボードを使ったリアルタイム入力やステップ入力はできない
・*.midファイルのインポートはできる
・VOCALOID3 Editor用ジョブプラグインは使えない
・32bit版より64bit版の方がCPU負荷が少ない
といったところです。

ピアプロスタジオは公開から今に至るまで何度もバージョンアップが繰り返されました。不具合があっても将来のバージョンアップで改善されるでしょう。
そして最大のメリットは別売りのVOCALOID3 Editorを買わなくてもKAITO V3の編集ができると言うことです。
(KAITO V3付属のTiny VOCALOID3 Editorは入力できる小節は17小節まで、Undo/Redo[元に戻す/やり直し]が1回のみという制限があります)
もうすぐ発売予定の初音ミクV3にも期待できます。
日本語と英語
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関連ブログ
[VOCALOID] ピアプロスタジオをStudioOneなしで起動する
[VOCALOID][StudioOne] KAITO V3 とピアプロスタジオ
[VOCALOID Editor for CUBASE] ボーカロイドをMIDIキーボードで入力する
VOCALOID Editor for CUBASE(ボカキュー)で何が変わるか?
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[VOCALOID] VOCALOID3 Editor
[VOCALOID] VOCALOID2に英語の歌詞を流し込む(打ち込む)
[CUBASE] CUBASE7のインストールとトラブル
[CUBASE] 「突然音が出なくなった」を解決する
[Windows] オーディオ再生中にノイズが鳴る

以上、参考になれば幸いです。

2013年8月24日土曜日

[Android] 端末の傾きに立方体を連動させる

How to detecot the tilt
端末の傾き具合を検知するアプリを作りました。

傾きを検知するに当たりTechBooster様のコンテンツを参考にしました。
http://techbooster.jpn.org/andriod/ui/443/

傾き具合を数字で表示しても分かりにくいので立方体(キューブ)で表示します。
立方体の表示はAndroid SDK付属のOpen GLのサンプルを流用します。
端末の傾き取得のため磁界センサーと加速度センサーの両方を使います
両方のセンサーをもつ端末が必要です。中華PadのONDA Vi30は必要なセンサーがありませんでした。
センサーから得られる値がラジアンなので角度に変換するなど 前回の方位磁石アプリ
に比べるとソースがどちょっと複雑です。

このブログを書いている時点の開発環境は次の通りです。
・Windows8 (64bit)
・Eclipse Juno (32bit)(XP互換モードで起動)
・Android SDK r22.0.1

以下ソースです。

MainActivity.java (Activity)

※特別な権限(Permission)は不要なのでマニフェストは省略します。
Target SDK Version が4以上の設定でビルドできます。
Android1.6以降で動作します。

実行する端末を動かすたびに立方体が回転します。
SH-03Cで動作させるとセンサーのノイズが多いのか、端末が静止していても立方体がプルプル動きます。
方位センサーほどの精度は期待できないようです。

関連ブログ
[Android] 方位センサーを使ってコンパスアプリを作る
[Android] Javaのstaticクラスから非sataticメソッドを呼び出すには
[Android] OpenGLの簡易画像ビュアーにSDカード内の画像を表示する
[Windows8][Android] Can't bind to local 8600 for debugger
[Android] Android-SDKでやってはいけないこと
[Android] Toastに画像やボタンを表示するには
[Android] ライブ壁紙の作り方
[Android] Activityに時計を表示する(Activityの非同期更新)
[Android] Webコンテンツを強制的に表示するには
[Android] Toastをcancelするには

以上、参考になれば幸いです。

2013年8月17日土曜日

[Android] 方位センサーを使ってコンパスアプリを作る

How to use the orientation sensors
方位センサーを使って針の画像が北を指し示すアプリを作ってみました。

なお、このアプリが動作する条件は方位センサーを持つAndroid端末に限ります
中華PadのONDA Vi30には方位磁石センサーはありませんでした。

方位磁石らしさを演出するため針の画像を用意しました。
この画像をプロジェクトの
res - drawable-mdpi
のフォルダーにコピーします。
今回のアプリは針が常に北に向く様に画像を回転表示させるのでSurfaceViewを使います。

このブログを書いている時点の開発環境は次の通りです。
・Windows8 (64bit)
・Eclipse Juno (32bit) (XP互換モードで起動)
・Android SDK r22.0.1

MainActivity.java (Activity)
※特別な権限(Permission)は不要なのでマニフェストは省略します。
Android2.2以降で動作します。
Target SDK Version が8以上の設定でビルドできます。

ドコモのSH-03Cで動作確認しました。
実行するとこんな画面になるかと思います。
Android端末の向きを変えても針は北を指し続けます。
磁石(磁性体)を近づけても反応します。
ただし、端末本体の傾きは考慮してないので端末を立たせると矢印は正しい方向を向かないかもしれません。


関連ブログ
[Android] Javaのstaticクラスから非sataticメソッドを呼び出すには
[Android] OpenGLの簡易画像ビュアーにSDカード内の画像を表示する
[Windows8][Android] Can't bind to local 8600 for debugger
[Android] Android-SDKでやってはいけないこと
[Android] Toastに画像やボタンを表示するには
[Android] ライブ壁紙の作り方
[Android] Activityに時計を表示する(Activityの非同期更新)
[Android] Webコンテンツを強制的に表示するには
[Android] Toastをcancelするには

以上、参考になれば幸いです。

2013年8月10日土曜日

[Android] 高速Androidエミュレーター・BlueStacks

The fast Android emurator
「BlueStacks」というソフトを使ってみました。
BlueStacksはAndroidアプリケーションをWindowsやMacで利用するためのソフトウェアです。
下記サイトからダウンロードできます。
http://www.bluestacks.com/

このブログを書いている時点の開発環境は次の通りです。
・Windows8 (64bit)
・Eclipse Indigo SR2 (32bit) (XP互換モードで起動)
・Android SDK r22

PCの画面サイズに合わせるためか、色々カスタマイズされているためスマートフォンとは若干異なる印象ですがすぐに慣れました。
フルスクリーン以外はスマートフォンと同じ機能です。


アプリのインストールをしてみます。
「japanese input」でアプリ検索し「Google 日本語入力」をインストールしてみました。

(インストールは成功したのですが、日本語の入力方法が不明です)

BlueStacksをエミュレーターとして使ってみました。
Android-SDKからは「emulator-5554」として認識されます。
OSは「2.3.4」と表示されてるのでAPI Level 10相当のようです。

実際に自作アプリを動作させるとAndroid-SDK付属のエミュレーターに比べて遙かにスムーズです
オーディオを再生させても音声が途切れることはありません。

Unityで作ったアプリも動きました。

Android-SDK付属のエミュレーターではUnityアプリは動作しません。BlueStacksならUnityアプリの動作確認にも使えそうです。

注意
Bluestacksはインストールするとプロセスが常駐します
PCを起動している間はBluestacksもバックグラウンドで起動しているようです。
タスクトレイに表示される緑と黄色と赤と青のサンドイッチがBluestacksのアイコンです。
BluestacksのアイコンをクリックするとBluestacksの再起動や終了ができます。


関連ブログ
[Android] Android4.0をVmwareやVirtualBoxで起動する
[Android] Unity + Eclipse の unityplayerproxyactivity.jarの欠落を解決する
[Android] Unity + EclipseのClassNotFoundExceptionを解決する
[Android] Unity + Eclipse のRuntimeException unable to link library を解決する
[Unity] オーディオの音量が小さい
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[Android] OpenGLでシャープ製端末用3D(立体視)アプリケーションを作る
[Blender] obj2opengl.plをJava用に改造する
[Windows8][Android] Can't bind to local 8600 for debugger

以上、参考になれば幸いです。

2013年8月3日土曜日

[インターネット] Googleストリートビューにプライバシー情報が公開されてしまったら

How to request to hide the privacy
2013年7月、 GoogleストリートビューにMtkの自宅の表札が読める状態で公開されていることを発見しました

GoogleストリートビューはWebブラウザーやスマートフォンのアプリでパノラマの風景を見ることができるサービスです。
実際に行かなくても現地の様子を画像で見ることができるのでとても便利です。Mtkもよく利用しています。

かつては都心部の画像しか掲載されていませんでしたが、いつの間にか掲載されている地域が広がっていました。
おもしろがって自宅付近を見てみたら自宅の表札が掲載されてました。
(当該部はモザイク処理しています)

表札が映っていた方が他人に自宅の場所を教えるには便利です。
しかし、この近辺はよくテレビ中継される場所なのでいつ誰の目にとまるか分かりません。
同居している家族もいます。
念のため表札に不鮮明処理を依頼することにしました。

依頼の仕方は画像下の「問題の報告」をクリックします。

「不適切なストリートビューを報告」の画面に変わるので、必要事項を記入して送信します。

今回は自宅の表札が写っている画像の不鮮明処理を依頼を選びました。
不鮮明処理をして貰いたい範囲が赤枠内に収まる様に調整します。ある程度自動化していると思われるのではみ出ない様に調整しましょう。

24時間ほど後に画像を確認したら不鮮明処理されてました。その後、依頼を反映したというメールも届きました。

問題報告はすべて日本語でやりとりできるので特に難しいことはありませんでした。

Googleストリートビューはとても便利な反面、知らないうちにプライバシーが垂れ流しになってしまうリスクがあります。
自宅や通学先・勤務先、よく利用するお店や駅・病院・駐輪場・駐車場など公共施設の周辺をよく確かめ、不都合があれば問題の報告をすることをおすすめします。


関連ブログ
[セキュリティ] bitly.com にスパムサイトと誤認されたら
[セキュリティ] Twitterに「スパム、または安全でない」と誤認されたら

以上、参考になれば幸いです。